コザクラインコは雛から育てることで飼い主に懐きやすくなります。今回は雛の育て方や餌の与え方、飼育に必要なものを紹介しようと思います。
必要なもの
まずは必要なものを説明していきます。
- 水槽、プラケース
- 保温器具
- 雛用の餌
- 温度計、湿度計
- キッチンペーパー
水槽、プラケース
雛の飼育容器は水槽かプラケースが適しています。保温性も良く、雛の様子が観察しやすい構造になっています。水槽は傷がつきにくいですが、少し重いので掃除をする時は手間がかかります。プラケーズの場合は傷がつきやすいですが、水槽よりも軽いので掃除をする際は楽に行うことができます。
床材
容器の下には床材を敷く必要があります。雛の飼育にはキッチンペーパーが一番良いでしょう。吸収性が良く汚れたら取り換えるだけなので綺麗な環境を維持しやすくなります。ハムスター用のパインチップなどはアレルギー性があり、フンの状態が観察しにくいのであまり適していません。またタオルなどは糸に足を引っかけやすく、ケガの原因になるので使用しないでください。
保温器具
雛には羽が生えていないので、体温調節がまだ上手くできない状態です。そのため保温電球で温める必要があります。保温電球は触れると火傷をしてしまうので、カバーを取り付けるか、水槽の外側に設置します。また保温電球のみでは水槽内が熱くなりすぎてしまうため、サーモスタットで温度調節をしてくだい。水槽内には暖かい場所と涼しい場所を用意してください。ケージ全体が暖かいと、体温が上がり過ぎて体調を崩してしまいます。必ず温めすぎた体を冷やす場所も必要になります。暖かい場所と涼しい場所を半々くらいに調整しましょう。
温度計、湿度計
適切な温度と湿度を確認するために必要になります。
最適な温度
飼育温度は約30℃が必要になります。頭の羽が逆立っていたら寒い証拠で、地肌が普通よりも真っ赤になっていたら暑すぎるサインになります。よく観察して温度を調節しましょう。また湿度も大切で、羽が生えそろっていないため、乾燥にはとても弱いです。湿度は必ず60%を下回らないようにします。水槽の中に濡れタオルを入れておくと、湿度を保つことができます。濡れタオルだけでは足りない場合は、加湿器で対策をしてください。
雛用の餌
雛の餌は、アワ玉とパウダーフードを混ぜたものを与えます。アワ玉はむきアワと卵黄で作られているもので、炭水化物とタンパク質が含まれています。そのためアワ玉のみでは、ビタミンやミネラルが摂取できません。そこで雛用のパウダーフードと混ぜて与えることで、バランス良く必要な栄養を摂取することができます。またパウダーフードを与えて育てると、ペレットを食べる成鳥になりやすいといわれています。
差し餌の作り方
まずアワ玉は熱湯で20分程度ふやかします。ふやかしたらお湯を捨てて、パウダーフードを加えます。アワ玉とパウダーフードの割合は1:1が丁度良いかと思います。またパウダーフードを溶かすために、60℃以下のお湯を加えて混ぜあわせます。パウダーフードを溶かすお湯は必ず60℃以下にしてください。60℃以上のお湯で溶かすと、でんぷんが変性して消化不良の原因になる場合があります。またよく混ぜ合わせないと、そ膿の中で固まってしまうので、念入りに溶かしましょう。
差し餌の与え方
差し餌の温度は40℃前後を目安にしてください。熱すぎても火傷をしてしまうし、冷たすぎても消化不良の原因になります。与えていて冷めてきたらお湯を足して調整してください。餌は専用のスポイトやスプーンで与えます。
与える量
餌の量は1日3~5回与えます。お腹が空いてくると、鳴いて餌を求めてきます。鳴きやむと満腹になった合図になります。雛は餌を与えるとそ嚢がだんだんと膨らんできます。膨らんできたらしっかりと食べている証拠なので、そ嚢を良く観察しながら与える量を調整してください。
一人餌の切り替え方
生後3週間を目安に差し餌から一人餌に切り替えていきます。切り替える際はいきなり殻付き餌を与えるのではなく、むき餌や乾いたアワ玉をケージ内に蒔いておきます。食べずに砕いて遊んでいても練習になるので、心配はいりません。それと一緒に水も容器に入れて置いておきます。またアワ穂も大好きなので、入れておくと良い練習になります。餌を一人で食べるまでは、差し餌を与えますが、だんだんと量を減らしていきます。徐々に一人で食べているようであれば、殻付きの餌も少し混ぜていきます。だんだんと割合を増やしていき、最終的に殻付きのみを与えます。生後4週目までには一人餌に切り替えるようにしてください。
ケージへの引っ越し
一人餌の切り替えの最中に、ケージに引っ越しをします。まだ足腰が発達していないため、ケージの網は外して下に新聞紙を敷きます。羽が生えそろってきても、保温能力がまだ低いので、必ずヒーターを設置してください。徐々に環境に慣れてきたら、下段の低い位置に止まり木を入れて、止まる練習をさせます。羽が生えそろって、足腰がしっかりしてきたら、網を設置して成長と同じように飼育することができます。
最後に
コザクラインコのヒナを育てるには、手間と時間がかかります。1日に何回も餌を与える必要があります。時間に余裕のない方は難しいかと思います。雛から育てる場合は良く計画を立ててから挑戦するようにしましょう。
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