フトアゴヒゲトカゲはオーストラリア原産のトカゲです。爬虫類の中でもダントツの人気で女性の飼育者も多くみられます。見た目は恐竜のように少し怖い外見ですが、しぐさや表情が可愛らしく見ていて飽きない爬虫類です。そんなフトアゴヒゲトカゲの飼育方法やケージ、飼育温度などを詳しく解説していこうと思います。是非参考にしてみてください。
飼育に必要な用品
ケージ
飼育ケージは水槽タイプでも代用できますが、爬虫類専用の物が良いでしょう。爬虫類専用ケージは温度管理がしやすい、照明器具が設置しやすい、扉がスライド式で掃除がしやすいなどのメリットがたくさんです。また脱走防止のため扉にはしっかりと鍵がかけられるものにしてください。ケージの大きさはベビーの時は幅が60cmくらいあれば問題ないでしょう。成体になったら最低でも幅が90cm、奥行き45cm以上のものにしましょう。フトアゴは成体になると約50cmになります。
紫外線照明
フトアゴにとって紫外線は身体の成長にとても大事なものになります。紫外線は波長の種類によって特徴は異なり、UVAとUVBが成長に欠かせません。UVAは食欲増加や脱皮促進などの効果があり、UVBは体内でカルシウムの吸収を助けるビタミンD3を形成します。UVBは紫外線ライト、UVAはバスキングライトを使用します。紫外線器具は様々なタイプがあり蛍光管タイプ、電球タイプ、メタルハライドタイプ、水銀灯タイプなどがあります。一般的には蛍光管タイプが価格が手ごろで使用されている方も多いかと思います。しかし蛍光管は寿命が短く半年に1回は交換する必要があります。電球タイプは小型のケージには適していますが、広いケージで使用する場合1つでは足りないので複数つける必要があります。メタルハライドランプは値段は高いですが一番太陽光に近く照射量も多いので金銭的に余裕のある方にはオススメです。またメタハラはUVBとUVAどちらも照射することができて、紫外線とバスキング2つの効果があります。水銀灯タイプもUVBの他にバスキング効果があります。とても強力なUVBを照射するので、シェルターなどで日陰を作ってあげるようにしてください。
蛍光管タイプの紫外線灯
爬虫類飼育で一番評判が良い蛍光管。蛍光管から52cm離れた場所でもUVBが到達するようです。
水銀灯タイプ
UVBとUVAを同時に出すことができる強力なライトです。すごい強力なのでケージが小さいと温度管理が難しいです。ケージが小さい場合は蛍光管タイプにしましょう。
保温器具
フトアゴは変温動物なので、紫外線ライトの他に体温を上げるための保温器具が必要になります。保温器具にはケージ全体を暖める全体保温球とケージの一部にホットスポットを作るバスキングランプの2種類があります。保温器具についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
フトアゴヒゲトカゲに適した温度、バスキング、保温球について温度計と湿度計
ケージ内の温度を知るために温度計が必要になります。またケージ内が乾燥していたり、湿度が高すぎないか確認するために湿度計が必要です。
床材
床材の選ぶ際に大事なのは乾燥しやすい素材のものが適しています。フトアゴには湿度の高い環境は好ましくなく、ヤシガラなどの保湿効果のある床材は向いていません。水に濡れてもすぐに乾くような床材が適しています。一般的には爬虫類専用のクルミを砕いた砂や天然砂などの床材が使用されています。
ベビーの床材はペットシーツを使おう
ベビーの飼育時に注意しなくてはいけないのが床材の誤飲です。細かい砂を使用していると床材に付着した餌を間違って誤飲してしまい、消化器官に詰まってしまうことがあります。最悪の場合は死亡してしまうこともあります。そのため誤飲のトラブルが起きないようにペットシーツを使用しましょう。ペットシーツは交換するのがラクなので、汚れたらすぐに交換してください。セミアダルト以降は誤飲してしまった床材はフンと一緒に排出されるので、それまではペットシーツを使うようにしてください。ペットシーツは犬猫用の物を使いましょう。
床材の種類と特徴
クルミの殻
クルミの殻を細かく砕いた床材で、セミアダルト以降の個体に適しています。これは誤飲しても体内で消化できるので安心して使えます。また消臭効果もあるのでおすすめです。
天然砂
天然砂は見た目が綺麗で自然なレイアウトにするのに効果的です。砂の色が白いのでフンなどが見つけやすくメンテナンス性が高いのも特徴です。長く使用していると粉っぽくなってしまうようなので、古くなったら交換するようにしましょう。
ペットシーツ
見た目は悪いですが交換がしやすいので衛生面にとても優れています。誤飲の心配がないのでベビーの時期に適しています。
バーク材、ハスクチップ
バーク材はモミの樹皮を細かくしたものです。フトアゴ飼育ではあまり使用している方は少ないかと思います。自然なレイアウトを再現するには良いかもしれません。
シェルターや岩、流木
シェルターや隠れ家は身体を休めたりする場所なので必ず置いてあげましょう。ホットスポットの下に置いてあげるとバスキングには効果的です。注意点は電球で火傷をしないように、触れられない高さにすることが大切です。
エサ入れ、水入れ
エサ入れ、水入れは爬虫類専用の物が販売されているのでそちらを使用しましょう。
ピンセット
ピンセットは金属製のものを使うと餌を与えた際にケガをしてしまう可能性があるので、竹製の安全なものを使用しましょう。
まとめ
フトアゴ飼育には様々な用品が必要です。それぞれ注意点もあるのでよく調べて決めるようにしてください。また飼育を始める前に必ず全部揃えてから生体を購入しましょう。しっかりとした設備で飼育すれば喜んでくれるはずです。
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