チンチラの砂浴び、グルーミングについて

砂浴びの必要性

チンチラにとって砂浴びは心と体にとても大事なケアになります。自然界では湿度の低い乾燥地帯に生息していたため、体が乾燥しすぎてしまうことがあります。その乾燥を防ぐために皮脂腺からラノリンという油をだして乾燥から体を守っていました。砂浴びはそのラノリンが過剰に出てしまうのを防ぐ効果があります。

砂浴びの方法

砂浴びの容器

砂浴びの容器は様々ありますが、チンチラが中に入って回転しやすくて砂が飛び散りにくいものが適しています。ホームセンターに売られている大きなビンや砂浴び専用の容器も販売されていますので、安全で動きやすい物であれば何でも良いでしょう。

砂浴び用の砂

砂浴び用の砂はなるべく粒子の細かい物を使うようにしましょう。チンチラの毛はとても密集していて、１つの毛穴からいくつも毛が生えています。とても厚い被毛で覆われています。そのため粗い砂だと皮膚まで届かず表面だけ砂浴びしている状態になります。皮膚まで届かないと脂が詰まってしまう原因になります。細かい砂を使えば毛穴まで到達して毛穴の詰まりを防いでくれます。細かい砂で砂浴びしていると毛づやも良くなり元気な毛がたくさん生えてきます。粗い砂で砂浴びしていると毛づやも悪くなり毛量も少なくなってしまいます。

砂浴びの回数

砂浴びの回数は１日１回はさせてあげるように心掛けてください。時間は５～１５分ほど行いましょう。砂の量は大匙３杯程度あれば足りるかと思います。だいたいは全部浴びきってしまうかと思いますが残った砂は毎日新しい物に交換するようにして下さい。しかしチンチラは大量の砂の方が喜ぶみたいです。大量の砂で砂浴びする場合は汚れてしまった部分を交換していれば数回は使えますが、あまり古くなった砂では効果はなくなってしまいます。３回程度使用したら全部交換するようにしたほうが効果的です。また砂浴び中におしっこをしてしまうこともあるので汚れたら交換してあげてください。

砂浴びはメンタル面でも大事

砂浴びは身体を綺麗に保つだけではなくメンタル面でもとても大事なことです。人間で言うとお風呂に入ることと同じで、リラックスする、気分転換になるというストレス解消の効果もあります。また機嫌が悪かったり、元気がない時などは砂浴びを積極的に行うようにして心身のバランスを整えるようにしてあげてください。またチンチラは湿気の多い時期や気温の高い時期、寒暖差の激しい時期には脂が多く出るので、そのような時期にはいつもより回数を増やしてあげるようにしましょう。

グルーミングについて

昔はグルーミングは必要ないと言われていました。チンチラの毛は少しの衝撃でも毛が根元から抜けてしまう性質があります。毛が細く柔らかいためブラッシングするのも難しく、慣れない手つきで行うと嫌がられてしまうこともあります。また犬猫用のブラシでは上手くブラッシングすることができません。チンチラは適切な温度、湿度で飼育されていて、頻繁に砂浴びを行っていればブラッシングをする必要はありません。しかし日本の気候は寒暖差が激しく、湿度の高い環境なのでチンチラには適していません。不衛生な環境や砂浴びを怠っていると、すぐに毛並みが悪くなりべたべたになってしまいます。また季節の変わり目などに換毛期があり毛が抜けてくる時期があります。換毛期などで抜ける毛が上手く取れていないとストレスがかかってしまいますので、その場合にはブラッシングが必要になってきます。

ブラッシングの方法

チンチラのブラッシングはブラシを使わずに手で行うほうが安全です。ブラッシングをする前に手を少し濡らすか、グルーミングスプレーなどで手の表面を湿らせておくとスムーズに行うことができます。手の表面で優しくマッサージするように毛をなでていきます。逆毛といってお尻から頭のほうになでていくと、身体から毛が落ちていきます。無理やり力をかけて行ってはいけません。毛が引っかかり抜けなくても良い毛まで抜けてしまいます。必ず優しく慎重に行うようにしてください。もしもブラシを使う場合は抜けそうな毛を回収するだけにしておきましょう。毛の表面を優しくなでる程度にして奥までブラシを入れないように行うようにしてください。あまり奥まで入れてしまうとブラシが引っ掛かり大変なことになってしまいます。

爪切り

チンチラの爪はとても小さくあまり伸びすぎることはありません。しかし飼育環境や運動量などによっては伸びてくることはあるようです。伸びすぎて抱っこした時に痛かったり、腕に傷がついてしまう場合もあります。その場合はヤスリで優しく削ってあげてください。爪切りなどは慣れていないとケガをさせてしまう危険性があるので、ヤスリで行うのが安全で良いかと思います。

まとめ